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補助金・支援 公開

物流効率化推進事業の補助金、小さな運送会社も使える?
協議会で申請・11月19日必着

文:働く車買取ナビ編集部

交付要綱の第3条では、物流効率化推進事業の補助金の補助対象事業者は、荷主企業と貨物運送事業者など物流に係る関係者で作り、予め国土交通大臣の認定を受けた協議会に限られ、運送会社が1社だけで申請する形にはなっていない。協議会に加わる会社の資本金・保有台数・従業員数の要件は、交付要綱・実施要領・応募要項と、要綱が名指しする補助金適正化法・同法施行令に書かれていない(編集部が2026年11月5日に確認した範囲)ため、数台〜数十台の運送会社も、荷主と組んだ協議会の構成員としてなら加わりうる〈推論〉。11月2日に始まった二次公募の応募は11月19日(木)17時必着で、改正物流効率化法で新しく設けられた貨物自動車中継輸送実施計画の計画づくり(定額・上限200万円)と、認定された計画に基づく中継輸送の初年度の運行経費(1/2・上限500万円)が補助の対象に加わった。

この記事のポイント

  1. 申請するのは協議会で、1社では申請できない交付要綱の第3条によると、補助対象事業者は、荷主企業と貨物運送事業者など物流に係る関係者で作り、予め大臣の認定を受けた協議会である。荷主が加われない場合は、輸送方法を決める貨物利用運送事業者等を荷主と同様に扱い、実施要領の2.(1)は、原則として取扱量が増える見込みの場合に限る。
  2. 中継輸送の計画づくりは上限200万円・運行経費は1/2で上限500万円交付要綱の別表6・別表7には、二次公募で加わった貨物自動車中継輸送の2事業について、省人化・自動化の機器の上乗せ(②)の欄が無い。上限総額1,000万円は、総合効率化計画に基づくモーダルシフトなど4事業で、運行経費と機器のリース・レンタル経費を合わせた上限である。
  3. 11月19日17時必着・交付決定は12月下旬頃の予定提出先は事業計画の主とする実施地域を管轄する地方運輸局の交通政策部環境・物流課等で、メールで出す場合は到着と電話の確認を17時までに済ませる。補助対象期間は、令和9年2月末までになる。

マーカーを引いた文を節ごとに拾い読みするだけでも、要点が分かるように書いています。

国土交通省は2026年11月2日、「物流効率化推進事業」(補助事業)の二次公募を始めた。二次公募では、改正物流効率化法で新しく設けられた「貨物自動車中継輸送実施計画」に基づく中継輸送について、計画を作るための経費と、認定された事業の初年度の運行経費が補助の対象に加わった。この記事では、交付要綱(改正 令和8年11月1日)・実施要領(同日改正)・応募要項(令和8年11月)・報道発表をもとに、トラックを持つ運送会社の経営者が知りたい点を問いの順に整理する。中継輸送の条文・認定の要件・罰則は、改正物流効率化法の施行の記事にまとめている。

小さな運送会社も物流効率化推進事業の補助金を使える?(協議会とは・誰と組むか)

交付要綱の第3条では、この補助金の補助対象事業者は、荷主企業と貨物運送事業者など物流に係る関係者で作り、予め国土交通大臣の認定を受けた協議会に限られ、運送会社が1社だけで申請する形にはなっていない。第3条の文は次のとおりである。

「補助対象事業者は、荷主企業及び貨物運送事業者等物流に係る関係者によって構成された協議会であって、予め大臣の認定を受けた者とする。」物流効率化推進事業費補助金交付要綱 第3条

交付要綱の第2条によると、貨物運送事業者は、貨物自動車運送事業者・貨物利用運送事業者・鉄道事業者・海上運送事業者・港湾運送事業者・倉庫業者を指す。実施要領の2.(1)は、協議会を、貨物の輸送を委託する荷主企業と、貨物を実際に輸送する貨物運送事業者等で構成されたものとしている。協議会が補助対象事業者として認定されるための主な要件を、実施要領と応募要項から挙げると次の表のようになる。要件はこの4つに限られず、表の下に挙げたものもある。

要件中身
荷主の参加貨物の輸送を委託する荷主企業
荷主が個別に加わるのが難しい場合は、輸送方法を決める貨物利用運送事業者等を荷主と同様に扱う(原則として、取扱量が増える見込みの場合に限る)
運ぶ事業者貨物を実際に輸送する貨物運送事業者等
重複しない同一年度の類似の申請や、過去に補助を受けた事業と同一と認められる協議会は認定しない
大臣の認定事業計画の審査を経て、国土交通大臣が認定する

出典: 国土交通省「物流効率化推進事業実施要領」2.(1)・4.と「令和8年度物流効率化推進事業 応募要項」3.(いずれも2026年11月5日に取得)。表の欄は編集部の要約

表のほかにも要件がある。交付要綱の第4条は、別紙の「暴力団排除に関する誓約事項」に記載されている事項に該当する者が行う事業を、補助金の交付の対象としない。実施要領の2.(2)(イ)〜(オ)は、モーダルシフトなど総合効率化計画に基づく4つの運行の事業について、原則として((エ)(オ)は「原則」)前年度の物流効率化推進事業(旧モーダルシフト等推進事業)費補助金の1次募集の応募受付期間の終了日の翌日以降に認定され、実施する事業としている。同じ2.(2)の(キ)の貨物自動車中継輸送事業の文には、この認定の時期の定めは書かれていない(編集部が2026年11月5日に実施要領を確認した範囲)。

協議会に加わる会社の資本金・保有台数・従業員数の要件は、交付要綱・実施要領・応募要項と、交付要綱の第1条が名指しする補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律・同法施行令のどれにも書かれていない(編集部が2026年11月5日にこの5つの文書を確認した範囲)。そのため、数台〜数十台の運送会社も、荷主と組んだ協議会の構成員として加わる形であれば、この補助金を受ける側に入りうる〈推論〉。貨物自動車中継輸送事業の事業計画(実施要領の様式1-7)の「協議会の構成」の欄は、構成員ごとに「輸送委託者」「輸送事業者」「その他」のどれかを囲み、社名・住所・担当部署・担当者名・連絡先を書く形になっている。

実施要領の5.(1)の振込先調書によると、補助金の振込先は、協議会の名義か、協議会の構成員の名義の口座になる。一方で、補助金の額の上限は協議会ごとに決まるため、構成員の会社がそれぞれ上限まで受けられる仕組みではない〈推論〉。

物流効率化推進事業の補助金はいくら?(事業の種類ごとの補助率と上限)

補助率と上限は事業の種類で分かれ、二次公募で加わった貨物自動車中継輸送実施計画策定事業は定額・上限200万円、貨物自動車中継輸送事業は運行経費の1/2・上限500万円である。交付要綱は、7つの事業ごとに別表で補助率と上限を定めている。計画づくりの事業は計画を作るための調査の費用を、運行の事業は認定された計画に基づく初年度の運行経費(総合効率化計画の4事業では、機器のリース・レンタル経費も)を補助する。

事業の種類補助率と上限
総合効率化計画
策定事業
別表1・計画づくり
①定額・上限200万円
②1/2・上限300万円
①+②の上限総額500万円
モーダルシフト
推進事業
別表2・運行
①1/2・上限500万円
②2/3・上限500万円
①+②の上限総額1,000万円
幹線輸送集約化
推進事業
別表3・運行
①1/2・上限500万円
②2/3・上限500万円
①+②の上限総額1,000万円
ラストワンマイル
配送効率化
推進事業
別表4・運行
①1/2・上限500万円
②2/3・上限500万円
①+②の上限総額1,000万円
中継輸送
推進事業
別表5・運行
①1/2・上限500万円
②2/3・上限500万円
①+②の上限総額1,000万円
貨物自動車
中継輸送
実施計画
策定事業

別表6・計画づくり
二次公募で追加
定額・上限200万円
別表に機器の上乗せ(②)の欄は無い
貨物自動車
中継輸送事業

別表7・運行
二次公募で追加
1/2・上限500万円
別表に機器の上乗せ(②)の欄は無い

出典: 国土交通省「物流効率化推進事業費補助金交付要綱」別表1〜別表7(改正 令和8年11月1日)。実施要領の「3. 補助金の額の算出方法」と照合した。②は、流通業務の省人化・自動化に資する機器にかかる経費(計画づくりの事業では機器の導入等の計画の費用、運行の事業では機器のリース・レンタル経費)。太字の2行が二次公募で加わった事業

200万円中継輸送の計画づくり(定額)交付要綱 別表6
500万円中継輸送の運行経費(1/2)交付要綱 別表7
1,000万円総合効率化計画の運行の4事業の上限総額交付要綱 別表2〜5

出典: 交付要綱の別表。1,000万円は、運行経費(①)と機器のリース・レンタル経費(②)を合わせた上限で、貨物自動車中継輸送事業には当たらない

報道発表は、運行の5事業を1行にまとめて「上限総額1,000万円」と書いているが、同じ欄のただし書きで、機器の上限と補助率は「貨物自動車中継輸送実施計画策定事業」「貨物自動車中継輸送事業」を対象外としている。交付要綱の別表7も、貨物自動車中継輸送事業の上限を500万円としている。そのため、中継輸送の運行経費の補助を考える協議会が見る上限は、500万円になる。

中継輸送の運行経費として認められる費用は限られている。実施要領は、貨物自動車中継輸送事業の運行経費を次のように定めており、燃料費は補助の対象にならない。

「本事業に定める運行経費とは事業実施に伴う施設使用料や土地賃借料等及び事業実施前の高速道路料金と実施後の料金との差額とする。ただし、燃料費は対象外とする。」物流効率化推進事業実施要領 2.(2)(キ)

どの事業でも、消費税及び地方消費税相当額、補助の申請等に係る事務経費、他の同種補助事業等で申請した経費、補助事業の実施中に発生した事故・災害の処理のための経費は、実施要領の2.(2)により補助の対象外になる。補助金の額は、事業を終えた後に、補助対象経費の実績額に基づく額と交付決定額のいずれか少ない額で確定し、千円未満の端数は切り捨てる。支払いは、額が確定した後の精算払になる。報道発表は、この事業の予算額を24.7百万円としている。

中継輸送の補助は何が対象?(貨物自動車中継輸送実施計画・2社以上・中継の施設)

貨物自動車中継輸送事業の補助の対象は、国土交通大臣の認定を受けた貨物自動車中継輸送実施計画に基づき、特定貨物自動車中継輸送施設で2以上の貨物自動車の間で運転者の交代又は貨物の受渡しを行う事業に限られる。交付要綱の別表7は、補助の対象を、認定貨物自動車中継輸送実施計画に基づき実施する事業で、特定貨物自動車中継輸送施設において2以上の貨物自動車相互間で運転者の交代又は貨物の受渡しを行うことでトラックドライバーの負担軽減等を図ることなどを目的とするものとしている。

物流効率化法の第29条の2第2号は、貨物自動車中継輸送事業を、2以上の一般貨物自動車運送事業者又は特定貨物自動車運送事業者が、特定貨物自動車中継輸送施設で行う事業と定めている。施設を管理する者が運送事業者に施設を使用させる場合は、その使用させる事業も含まれる。同じ条の第1号は、特定貨物自動車中継輸送施設を、高速自動車国道その他の物資の流通を結節する機能を有する道路の近傍に立地し、入浴設備を備えた待機所その他の運転者の疲労を回復するための施設が併設され、荷役・荷さばきの効率化に資する設備を有する施設としている。

計画は、事業を行おうとする者が共同して作り、国土交通大臣に提出して認定を受ける(第29条の6第1項)。報道発表によると、貨物自動車中継輸送実施計画の認定の標準処理期間は1か月である。応募要項は、補助金の交付決定までに計画の認定を受けていない場合、認定を受けることを補助金の交付の条件にするとしている。

項目2つの事業
基にする計画推進事業: 認定を受けた総合効率化計画
中継輸送事業: 認定を受けた貨物自動車中継輸送実施計画
中継のやり方推進事業: 1つの行程を複数人で分担する(国の手引きの方式の事例を原則とする)
中継輸送事業: 特定貨物自動車中継輸送施設で、2以上の貨物自動車の間で運転者の交代又は貨物の受渡し
運行経費推進事業: 1/2・上限500万円
中継輸送事業: 1/2・上限500万円
機器のリース推進事業: 2/3・上限500万円
中継輸送事業: 対象外

出典: 交付要綱の別表5・別表7、実施要領の2.(2)(オ)(キ)、物流効率化法の第29条の2(e-Gov 法令検索・2026年11月1日施行の版)。表の欄は編集部の要約で、「推進事業」は中継輸送推進事業、「中継輸送事業」は貨物自動車中継輸送事業

中継輸送推進事業は二次公募で加わった事業ではなく、総合効率化計画の認定を受けて行う中継輸送が対象になる。実施要領の2.(2)(オ)(キ)によると、どちらの事業でも、運行経費の中身は施設使用料や土地賃借料等と、事業の前と後の高速道路料金の差額で、燃料費は含まれない。軽貨物(貨物軽自動車運送事業)の事業者は、第29条の2第2号の定義に挙がっていない(編集部が2026年11月5日に条文を確認した範囲)。

物流効率化推進事業の二次公募はいつまで?(11月19日17時必着・交付決定・補助対象期間)

二次公募の応募は2026年11月19日(木)17時必着で、交付決定は12月下旬頃の予定、補助対象期間は令和9年(2027年)2月末までである。応募期間は11月2日(月)から11月19日(木)17時まで(必着)で、一次公募は4月7日(火)から6月5日(金)17時まで(必着)の期間で、すでに締め切られている。

  1. 11.2二次公募の開始令和8年。報道発表の日
  2. 11.19応募の締め切り17時必着。メールは電話確認まで
  3. 12月下旬認定と交付決定予定。計画づくりの補助はここから
  4. 2月末補助対象期間の終わり令和9年。この日までに発生する費用
  5. 3.15完了実績報告書の最終の期限令和9年。支払いは4月中旬頃の精算払

出典: 報道発表(2026年11月2日)・応募要項の1.・2.・8.・実施要領の8.(2)。12月下旬と4月中旬は応募要項の「予定」「頃」の日付で、3月15日は土、日又は祝日にあたる場合はその前の平日

補助対象期間の始まりは事業で違う。計画づくりの2事業は、交付決定の時期(令和8年12月下旬ごろ)から令和9年2月末までになる。運行の5事業は、交付決定の時期か計画の認定の日のどちらか遅い日から令和9年2月末までで、応募要項の2.の文には総合効率化計画の認定日だけが書かれ、報道発表の5.には貨物自動車中継輸送実施計画の認定の日も書かれている。

運行経費の補助の交付決定を受けた協議会は、毎月の輸送実績を翌月15日(土、日又は祝日にあたる場合はその前の平日)までに報告する。実施要領の7.(1)によると、計画づくりの事業の協議会は、令和9年1月末日までの進み具合を、2月15日(同じく、その前の平日)までに中間報告として出す。完了実績報告書は、事業が完了した日から30日を経過した日と令和9年3月15日のいずれか早い日までに出す。

何を、どこへ出す?(様式・地方運輸局・メールで出すときの決まり)

出すものは事業計画(実施要領の様式1-1〜様式1-7のどれか)と補助金交付申請書(交付要綱の第1号様式)と添付書類で、事業計画の主とする実施地域を管轄する地方運輸局の交通政策部環境・物流課等に郵送か電子メールで出す。応募要項と実施要領によると、手順は次のとおりである。

  1. 荷主企業と貨物運送事業者等で協議会を作り、協議会の名称と代表者を決める
  2. 事業計画を書く。貨物自動車中継輸送事業は様式1-7を使う。貨物自動車中継輸送実施計画策定事業は、実施要領の様式の並びから様式1-6と見られる〈推論〉
  3. 補助金交付申請書(交付要綱の第1号様式)を用意する。実施要領によると、事業計画と交付申請書は同時に出すことができる
  4. 添付書類をそろえる。様式1-7の場合は、補助対象経費の算出の根拠となる書類(見積書・仕様書・計算書など)、ドライバー一人当たり運送距離及び拘束時間の削減量並びに運行効率の向上を記載した書類、事業計画の審査の参考となる書類(必要最低限)を付ける
  5. 地方運輸局等に郵送(正本1部・写し1部)か電子メール(正本1部)で出す。メールの件名は『【提出】令和8年度物流効率化推進事業費補助金(協議会名)』とし、書類は PDF にし、1通に添付する容量は3MBまでにする
  6. 郵送は11月19日(木)17時必着で、メールで出した場合は、届いているかを担当の部署に電話で確かめる。メールの到着と電話の確認を、17時までに済ませたものが有効になる

提出先は、応募要項の末尾に11か所が並んでいる。制度全体についての問い合わせ先は、国土交通省 物流・自動車局物流政策課(03-5253-8799・直通)である。

提出先部署と電話
北海道運輸局交通政策部環境・物流課
011-290-2726
東北運輸局交通政策部環境・物流課
022-791-7508
関東運輸局交通政策部環境・物流課
045-211-7210
北陸信越運輸局交通政策部環境・物流課
025-285-9152
中部運輸局交通政策部環境・物流課
052-952-8007
近畿運輸局交通政策部環境・物流課
06-6949-6410
神戸運輸監理部総務企画部物流施設対策官
078-321-3145
中国運輸局交通政策部環境・物流課
082-228-3496
四国運輸局交通政策部環境・物流課
087-802-6726
九州運輸局交通政策部環境・物流課
092-472-3154
沖縄総合事務局運輸部企画室
098-866-1812

出典: 応募要項の「書類の提出・お問い合わせ先」(2026年11月5日に取得)。部署名と電話番号は応募要項のまま。メールアドレスは応募要項に載っている

様式は、事業のページの「様式集」の ZIP ファイルに入っている。編集部が11月5日に開いた時点では、「令和8年度 貨物自動車中継輸送実施計画策定事業 様式集」のリンクは、「中継輸送推進事業 様式集」と同じ ZIP ファイルを指しており、その中身は貨物自動車中継輸送事業の様式(様式1-7など)だった。様式1-6の名前のファイルは、編集部が開いた2つの ZIP(この ZIP と総合効率化計画策定事業の様式集)には入っていなかったため、計画づくりの事業に応募する協議会は、提出先の地方運輸局に様式の所在を確かめるほうが確実になる〈推論〉。

補助を受けた後、事業を続けられないとどうなる?(2年間の報告と返還)

補助を受けた協議会は、補助対象期間の満了の翌月から2年間の実施状況を報告し、やむを得ない特段の事情がある場合を除き、その期間に事業が続いていないと、補助金の全部又は一部の返還を命じられる場合がある。実施要領の10.は、報告の期間と返還を次のように定めている。報告は、報告の対象の期間が満了した日から30日以内に出す。

「天災地変や景気の変動等による貨物量の減少等、やむを得ない特段の事情がある場合を除き、前記(2)の報告期間において補助対象事業が継続されていない場合は、交付決定…の全部又は一部を取り消し、交付した補助金の全部又は一部の返還を命ずる場合があるものとする。」物流効率化推進事業実施要領 10.(3)

交付要綱の第15条は、法令や要綱への違反、補助金の目的外の使用、不正行為などがあった場合に、交付決定の全部又は一部を取り消すことができると定めている。取り消した部分の補助金が既に交付されていれば返還を命じ、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律の第17条第1項に基づく取消しの場合は、受領の日からの日数に応じて年利10.95パーセントの加算金も命じる。帳簿と証拠書類は、補助事業の完了の日の属する年度の翌年度から5年間保存する(第16条)。

事業の途中で計画を変えるときは、軽微な変更を除き、交付決定(変更)申請書を出して承認を受ける(交付要綱の第7条)。実施要領の7.(2)は、③総合効率化計画策定事業で調査内容・輸送経路等を変更、追加する場合と、④認定総合効率化計画の内容を変更する場合について、発着地双方の変更や協議会構成の変更等、当初の計画内容から大幅な変更を伴う場合は認めないとしている。貨物自動車中継輸送実施計画に基づく事業で協議会の構成を変える場合の扱いは、編集部が2026年11月5日に開いた交付要綱・実施要領・応募要項には書かれていない。そのため、中継に使うトラックを減らす・入れ替える・事業をやめる予定がある運送会社は、2年間の報告の期間と協議会の構成の変更の扱いを、協議会に加わる前に提出先の地方運輸局に確かめておく必要がある〈推論〉。

立場ごとに確かめること

ここまでの交付要綱・実施要領・応募要項の内容を、立場ごとに並べると次のようになる。どの立場でも、申請するのは荷主と運送事業者などで作る協議会で、応募の締め切りは11月19日(木)17時必着である。

数台〜数十台の
運送会社
1社では申請できない。荷主企業と協議会を作る
規模の要件は書かれていない(編集部が11月5日に確認した範囲)
2社以上で
中継輸送を
したい会社
一般・特定の貨物自動車運送事業者が2以上
特定貨物自動車中継輸送施設で交代・受渡しを行う計画の認定が要る
軽貨物
(黒ナンバー)の
事業者
第29条の2の中継輸送事業の定義に挙がっていない(11月5日に条文で確認)
ほかの事業での扱いは地方運輸局に確かめる
荷主
(輸送を
委託する会社)
協議会の構成員になる
加われない場合は輸送方法を決める利用運送事業者等が代わる(原則として、取扱量が増える見込みに限る)
中継の施設を
管理する者
運送事業者に施設を使用させる場合は、その事業も中継輸送事業に含まれる

出典: 交付要綱の第2条・第3条・別表7、実施要領の2.(1)、物流効率化法の第29条の2をもとに編集部が整理(2026年11月5日に確認)

どの立場でも、協議会の認定と交付決定は12月下旬頃の予定で、運行経費の補助の対象になるのは令和9年2月末までに発生した費用である。交付要綱の第2条は、「貨物自動車運送事業者」の範囲を別に定めていない。貨物自動車運送事業法の第2条第1項は、貨物自動車運送事業を一般貨物自動車運送事業・特定貨物自動車運送事業・貨物軽自動車運送事業としているので、この定義に当てはめると、軽貨物の事業者も貨物自動車運送事業者に含まれると読める〈推論〉。総合効率化計画の4事業の協議会に軽貨物の事業者が加わる場合は、応募の前に、提出先の地方運輸局に扱いを確かめるほうがよい〈推論〉。

編集部の見方

日程と上限から読めること

約2か月12月下旬の交付決定から2月末まで応募要項から計算
24.7百万円この事業の予算額報道発表

01

運行経費の補助は2か月ほどの運行分

交付決定が予定どおり12月下旬頃になると、運行経費の補助の対象は、そこから令和9年2月末までに発生した費用になる。計画の認定の日が交付決定より遅ければ、始まりはさらに後ろにずれる。

実施要領の2.(2)(キ)では、中継輸送の運行経費の補助の対象は施設使用料や土地賃借料等と高速道路料金の差額で、燃料費は含まれないため、2か月ほどの運行で上限の500万円に届くかどうかは、施設使用料と高速道路料金の差額の大きさによる〈推論〉。ただし、補助の対象期間が終わった後の2年間は実施状況の報告が求められるため、補助の額よりも、中継輸送を続けられる相手と施設があるかが、応募するかどうかの判断の中心になる〈推論〉。

02

予算は上限の2件分余り

報道発表と別紙は、この事業の予算額を24.7百万円(2,470万円)としている。上限総額1,000万円の事業なら2件分余り、中継輸送の運行の上限500万円なら4件分余りにあたる(編集部の計算)。一次公募で採択された件数と、使われた予算の額は、編集部では確認できていない(2026年11月5日時点)。

予算の範囲内で交付すると交付要綱の第4条が定めているため、補助を受けられる協議会の数は多くないと見込まれ、応募する協議会は、審査の観点に沿って事業計画を書く必要がある〈推論〉。実施要領の4.は、運行の事業の評価の項目(新規性・波及可能性、有効性・効率性、実現可能性、継続可能性など)を表に並べ、中継輸送実施計画策定事業の審査では事業の実効性及び継続性等を考慮するとしている。

出典: 報道発表(2026年11月2日)・応募要項・交付要綱の第4条・実施要領の4.(2026年11月5日に取得)。件数は編集部の計算

まとめ

  • 国土交通省は2026年11月2日、物流効率化推進事業(補助事業)の二次公募を始め、応募の締め切りは11月19日(木)17時必着である。
  • 交付要綱の第3条では、補助対象事業者は、荷主企業と貨物運送事業者など物流に係る関係者で作り、予め国土交通大臣の認定を受けた協議会で、運送会社が1社だけで申請する形にはなっていない。
  • 協議会に加わる会社の資本金・保有台数・従業員数の要件は、交付要綱・実施要領・応募要項と、要綱が名指しする補助金適正化法・同法施行令に書かれていない(編集部が2026年11月5日に確認した範囲)。
  • 二次公募で加わった貨物自動車中継輸送実施計画策定事業は定額・上限200万円、貨物自動車中継輸送事業は運行経費の1/2・上限500万円で、交付要綱の別表6・別表7には、省人化・自動化の機器の上乗せ(②)の欄が無い。
  • 交付決定は12月下旬頃の予定で、補助対象期間は令和9年2月末までになり、補助の後の2年間は実施状況の報告が求められる。

よくある質問

運送会社1社で申請できる?

交付要綱の第3条の定めでは、運送会社1社では申請できません。補助対象事業者は、荷主企業と貨物運送事業者など物流に係る関係者で作り、予め国土交通大臣の認定を受けた協議会で、交付要綱の第3条に定めがあります。荷主が個別に加わるのが難しい場合は、輸送方法を決める貨物利用運送事業者等を荷主と同様に扱い、原則として取扱量が増える見込みの場合に限って認めると実施要領の2.(1)が定めています。

保有台数や資本金の条件はある?

交付要綱・実施要領・応募要項と、要綱の第1条が名指しする補助金適正化法・同法施行令には、協議会に加わる会社の資本金・保有台数・従業員数の要件は書かれていません(編集部が2026年11月5日に確認した範囲)。そのため、数台〜数十台の運送会社も、荷主と組んだ協議会の構成員として加わる形なら対象になりえます〈推論〉。補助金の額の上限は協議会ごとに決まり、構成員の会社がそれぞれ上限まで受けられる仕組みではありません〈推論〉。

中継輸送の補助はいくら?

貨物自動車中継輸送実施計画を作るための調査の事業は定額で上限200万円、認定された計画に基づく貨物自動車中継輸送事業は運行経費の1/2で上限500万円です。交付要綱の別表6・別表7に定めがあり、この2つの別表には省人化・自動化の機器の上乗せ(②)の欄がありません。運行経費は施設使用料や土地賃借料等と、事業の前と後の高速道路料金の差額で、燃料費は対象外です。

応募の締め切りと、補助を受けられる期間は?

応募は2026年11月19日(木)17時必着で、交付決定は12月下旬頃の予定です。補助対象期間は令和9年2月末までで、運行の事業は交付決定の時期か計画の認定の日のどちらか遅い日から始まります。電子メールで出す場合は、メールの到着と担当の部署への電話確認を、11月19日17時までに済ませる必要があります。

どこに出す?

事業計画の主とする実施地域を管轄する地方運輸局の交通政策部環境・物流課等に、郵送か電子メールで出します。応募要項の末尾には、北海道から沖縄(沖縄総合事務局 運輸部企画室)までの11か所の部署と電話番号が並んでいます。制度全体の問い合わせ先は、国土交通省 物流・自動車局物流政策課(03-5253-8799・直通)です。

軽貨物(黒ナンバー)の事業者も加われる?

貨物自動車中継輸送事業については、物流効率化法の第29条の2第2号の定義に挙がる運送事業者が一般貨物自動車運送事業者と特定貨物自動車運送事業者で、編集部が2026年11月5日に条文で確認した範囲では、軽貨物の事業者は挙がっていません。総合効率化計画の4事業については、交付要綱の第2条が「貨物自動車運送事業者」の範囲を別に定めておらず、貨物自動車運送事業法の第2条第1項の定義に当てはめると、軽貨物の事業者も含まれると読めます〈推論〉。応募の前に、提出先の地方運輸局に扱いを確かめるほうが確実です〈推論〉。

補助を受けた後に事業をやめたら?

補助金の全部又は一部の返還を命じられる場合があります。実施要領の10.は、補助対象期間の満了の翌月から2年間の実施状況の報告を求め、やむを得ない特段の事情がある場合を除き、その期間に事業が続いていない場合は交付決定の全部又は一部を取り消すことがあるとしています。協議会の構成の変更など大幅な計画の変更を認めないと実施要領の7.(2)が書いているのは総合効率化計画に係る変更で、貨物自動車中継輸送実施計画での扱いは、編集部が2026年11月5日に開いた要綱・要領・要項には書かれていません。トラックの入れ替えや減車を考えている会社は、加わる前に提出先の地方運輸局に確かめておく必要があります〈推論〉。

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編集部

働く車買取ナビ編集部

トラック・重機・商用車の買取相場と、持ち主に関わる制度・業界の出来事を伝えています。運営: 奥義合同会社(運営者情報)

事実は、国の発表・法令・メーカーの公式発表の原文に当たって書いています。

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出典と参考資料

  1. 国土交通省「令和8年度「物流効率化推進事業」(補助事業)の二次公募の募集開始」(報道発表・2026年11月2日) https://www.mlit.go.jp/report/press/tokatsu01_hh_001048.html
  2. 国土交通省「報道発表資料」(PDF・2026年11月2日) https://www.mlit.go.jp/report/press/content/002029405.pdf
  3. 国土交通省「報道発表資料別紙」(PDF・2026年11月2日。物流効率化推進事業の概要・予算額24.7百万円) https://www.mlit.go.jp/report/press/content/002029406.pdf
  4. 国土交通省「物流効率化推進事業」(事業のページ。応募要項・交付要綱・実施要領・様式集) https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/ms_subsidy.html
  5. 国土交通省「令和8年度物流効率化推進事業 応募要項」(令和8年11月・PDF) https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/content/001995202.pdf
  6. 国土交通省「物流効率化推進事業費補助金交付要綱」(改正 令和8年11月1日・PDF) https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/content/001992995.pdf
  7. 国土交通省「物流効率化推進事業実施要領」(改正 令和8年11月1日・PDF) https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/content/001992997.pdf
  8. 国土交通省「令和8年度 貨物自動車中継輸送実施計画策定事業 様式集」(ZIP。中身は貨物自動車中継輸送事業の様式) https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/content/001993018.zip
  9. 国土交通省「令和8年度 総合効率化計画策定事業 様式集」(ZIP) https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/content/001993005.zip
  10. e-Gov 法令検索「物資の流通の効率化に関する法律」(2026年11月1日施行の版・第29条の2・第29条の6) https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000085
  11. e-Gov 法令検索「貨物自動車運送事業法」(第2条第1項) https://laws.e-gov.go.jp/law/401AC0000000083
  12. e-Gov 法令検索「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」・同法施行令 https://laws.e-gov.go.jp/law/330AC0000000179

アイキャッチの画像: AIで生成したイメージです(実在の車両・現場の写真ではありません)

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