補助金・支援 公開
電動トラック補助金はいくら・いつまで?
上限は車両ごと・単年度申請は2027年1月15日まで
国の電動トラックの補助金(令和7年度補正予算「商用車等の電動化促進事業(トラック)」)の額は、執行団体の環境優良車普及機構(LEVO)が車両ごとに公表した基準額が上限で、新車のいすゞ エルフ EV は事業用で484.6万円〜768.8万円、三菱ふそう eCanter は事業用で504.6万円〜797.2万円になる(自家用は車両総重量2.5トン超の車両に限り、同じ型式の事業用より11.2万円低い・編集部の計算)。値引きがあると基準額から差し引かれ、単年度申請の受付と、トラックだけを申請する場合の新車新規登録の期間は、どちらも2027年(令和9年)1月15日までである。LEVO は2026年11月2日、公募要領を一部改正し、国庫債務負担行為を活用した申請の受付期間を令和9年3月31日までとした。
この記事のポイント
- 上限は車両ごとの基準額・値引きがあれば差し引き11月2日更新の車両のデータシートでは、小型トラックの事業用が80.8万円〜2,384.4万円、中型トラックの事業用が657.8万円〜944.5万円になる。自家用(車両総重量2.5トン超に限る)の基準額は、同じ型式の事業用より11.2万円低い(編集部の計算)。値引きがあると、電気自動車は値引額の2/3が基準額から差し引かれる。
- 単年度申請は2027年1月15日まで・予算の残りは109.32億円約175億円の予算に対し、10月30日現在の補助金申請額は65.68億円、残額は109.32億円である。残額が2割程度に達した場合には、LEVO が公表した日以降、申し込み順の審査をやめ、30日後までの申請をまとめて審査し、予算残額を超えた場合は初めて申請する者などを優先して採択する。
- 11月2日の改正で、国庫債務負担行為の申請は3月31日まで改正後の公募要領は、国庫債務負担行為を活用した申請(地方公共団体又は公営企業体が使用するもの・燃料電池自動車・水素内燃機関型自動車・塵芥車・冷凍・冷蔵架装車その他契約から納車までに長期間を要する車両に限る。申請の前に機構への相談が要る)の受付期間を令和9年3月31日までとし、対象の車両の新車新規登録を「令和9年12月17日(金)まで」とした(改正前は令和9年4月1日から12月17日まで)。編集部が新旧の本文を比べた範囲では、単年度申請の受付期間(1月15日まで)は変わっていない。
マーカーを引いた文を節ごとに拾い読みするだけでも、要点が分かるように書いています。
国の令和7年度補正予算の「商用車等の電動化促進事業(トラック)」は、電気自動車(BEV)・プラグインハイブリッド自動車(PHEV)・燃料電池自動車(FCV)・水素内燃機関型自動車のトラックを新車で入れる事業者に、車両の購入の費用の一部を補助する制度で、執行団体は一般財団法人環境優良車普及機構(LEVO)である。LEVO は2026年11月2日、公募要領の一部改正と、車両の Excel データシートの更新を相次いで案内した。この記事では、改正後の公募要領(表紙の日付は令和8年11月1日)・データシート・Q&A・環境省の制度概要をもとに、運送会社と、自家用でトラックを使う事業者が知りたい点を問いの順に整理する。
電動トラックの補助金はいくら?(区分ごとの上限額・エルフ EV・eCanter・値引きの差し引き)
補助額の上限は、LEVO が車両ごとに公表した基準額で、11月2日更新のデータシートの186行では、新車の小型トラックの事業用が80.8万円〜2,384.4万円、中型トラックの事業用が657.8万円〜944.5万円、大型トラックの事業用が904.5万円〜1億3,531.2万円である。公募要領の「4.補助額等」は、機構のホームページで公表した基準額を上限とし、車両購入費用(補助対象経費)が値引きされる場合は減額することがあると定めている。Q&A は「メーカー・型式ごとに基準額(補助上限額)が設定されておりますが、値引等により実際の補助額が変わる可能性があります。」と答えている。
| 区分 | 基準額の幅(行数) |
|---|---|
| トラック (小型) | 事業用 80.8万円〜 自家用 80.3万円〜 |
| トラック (中型) | 事業用 657.8万円〜 自家用 646.6万円〜 |
| トラック (大型) | 事業用 904.5万円〜 自家用 893.3万円〜 |
| 軽自動車 (バン) | 事業用 24.8万円〜 自家用 対象外 (2.5トン以下は |
| 軽自動車 (トラック) | 事業用 100万円 (1行) 自家用 対象外 (2.5トン以下は |
出典: 環境優良車普及機構「交付申請書類・完了実績報告書類を作成する際のExcelデータシート」(車両・2026年11月2日更新)の「基準額算出」シートの全186行から編集部が区分ごとに集計(2026年11月5日に取得)。区分の名前はシートの表記で、「自家用」の欄の対象外は公募要領の車両総重量の区分による
大型トラックの上限の1億3,531.2万円は、燃料電池自動車の日野 プロフィアZ FCV の行で、電気自動車の大型トラックの行は事業用904.5万円である。小型トラックの上限の2,384.4万円も、燃料電池自動車のいすゞ FC 小型トラックの行になる。いすゞ・三菱ふそう・日野の3社の、区分が「トラック(小型)」の電気自動車(BEV)の基準額は、次のとおりである。
| 車名 | 基準額の幅(行数) |
|---|---|
| いすゞ エルフ EV | 事業用 484.6万円〜 自家用 473.4万円〜 |
| 三菱ふそう eCanter (eキャンター) | 事業用 504.6万円〜 自家用 493.4万円〜 |
| 日野 デュトロZ EV | 事業用 494.2万円〜 自家用 483万円〜 |
| いすゞ エルフ mio EV | 事業用 416.9万円〜 自家用 405.7万円〜 |
出典: 同じデータシートの「基準額算出」シート。額の幅は、型式・バッテリーの大きさ・年型の違う行の最小と最大。いすゞ・三菱ふそう・日野の額は、環境優良車普及機構「事前登録された補助対象車両情報」(メーカーごとの PDF)の額と一致することを編集部が確かめた
データシートの186行のうち、自家用の行は62行で、どの行も、すぐ上にある同じ通称名・型式の事業用の行より11.2万円低い(編集部の計算)。軽自動車の60行はすべて事業用の行で、自家用の行は無い。全73の車名・通称名ごとの額は、次の一覧にまとめた。
全73車名・通称名の基準額(事業用・自家用)
| 車名・ | 基準額 |
|---|---|
| トラック(小型) | |
| BYD T35 BEV・ | 事業用 96.2万円 自家用 85万円 |
| HW ELEMO-M SPECⅡ BEV・ | 事業用 80.8万円 |
| HW ELEMO-L BEV・ | 事業用 116万円 自家用 104.8万円 |
| Kia PV5 カーゴ スタンダード BEV・ | 事業用 160.1万円 自家用 148.9万円 |
| Kia PV5 カーゴ ロングレンジ BEV・ | 事業用 196.4万円 自家用 185.2万円 |
| ZO ZM5 BEV・ | 事業用 342.6万円 自家用 331.4万円 |
| ZO ZM5 BEV・ | 事業用 342.6万円〜 自家用 331.4万円〜 |
| ZO ZM6 BEV・ | 事業用 423.5万円 自家用 412.3万円 |
| いすゞ エルフ mio EV BEV・ | 事業用 416.9万円〜 自家用 405.7万円〜 |
| いすゞ エルフ EV BEV・ | 事業用 484.6万円〜 自家用 473.4万円〜 |
| いすゞ FC 小型トラック FCV・ | 事業用 2,384.4万円 自家用 2,373.2万円 |
| フォロフライ F1VS BEV・ | 事業用 131.3万円 自家用 120.1万円 |
| フォロフライ F1TS BEV・ | 事業用 91.5万円 自家用 80.3万円 |
| フォロフライ F11VS BEV・ | 事業用 401.2万円 自家用 390万円 |
| フォロフライ F11TS BEV・ | 事業用 256.2万円 自家用 245万円 |
| フォロフライ F3T BEV・ | 事業用 417.8万円 自家用 406.6万円 |
| フォロフライ F3TS BEV・ | 事業用 387.4万円 自家用 376.2万円 |
| ふそう eCanter BEV・ | 事業用 504.6万円〜 自家用 493.4万円〜 |
| 福田 eAUMARK BEV・ | 事業用 483.5万円 自家用 472.3万円 |
| 日野 デュトロZ EV BEV・ | 事業用 494.2万円〜 自家用 483万円〜 |
| タジマモーターコーポレーション TVC-700 BEV・ | 事業用 134.2万円 |
| トラック(中型) | |
| ZO ZM8 BEV・ | 事業用 941.2万円 自家用 930万円 |
| ZO ZM8 BEV・ | 事業用 944.5万円 自家用 933.3万円 |
| ZO ZM8 BEV・ | 事業用 657.8万円 自家用 646.6万円 |
| ZO ZM8 BEV・ | 事業用 657.8万円 自家用 646.6万円 |
| ZO ZM8 BEV・ | 事業用 664.5万円 自家用 653.3万円 |
| ZO ZM8 BEV・ | 事業用 664.5万円 自家用 653.3万円 |
| トラック(大型) | |
| ZO ZMT BEV・ | 事業用 904.5万円 自家用 893.3万円 |
| ZO ZMT BEV・ | 事業用 904.5万円 自家用 893.3万円 |
| 日野 プロフィアZ FCV FCV・ | 事業用 1億3,531.2万円 自家用 1億3,520万円 |
| 軽自動車(バン) | |
| ASF ASF2.0 BEV・ | 事業用 56万円 |
| ASF ASF2.0 BEV・ | 事業用 71.3万円 |
| BYD Auto Japan RACCO200 BEV・ | 事業用 24.8万円 |
| BYD Auto Japan RACCO300Plus BEV・ | 事業用 26.4万円 |
| BYD Auto Japan RACCO300Premium BEV・ | 事業用 26.4万円 |
| スズキ eエブリイ BEV・ | 事業用 100万円 |
| スズキ eエブリイ BEV・ | 事業用 100万円 |
| スズキ eSKY BEV・ | 事業用 65.1万円 |
| スズキ eSKY BEV・ | 事業用 65.1万円 |
| スズキ eSKY BEV・ | 事業用 65.1万円 |
| ダイハツ e-HIJET BEV・ | 事業用 100万円 |
| ダイハツ e-HIJET BEV・ | 事業用 100万円 |
| ダイハツ e-ATRAI BEV・ | 事業用 100万円 |
| ダイハツ ハイゼット BEV・ | 事業用 100万円 |
| トヨタ ピクシス バン BEV・ | 事業用 100万円 |
| フォロフライ FKV BEV・ | 事業用 76万円 |
| フォロフライ FKT BEV・ | 事業用 87.3万円 |
| 三菱 MINICAB-MiEV 2シーター BEV・ | 事業用 87.8万円 |
| 三菱 MINICAB-MiEV 4シーター BEV・ | 事業用 89.2万円 |
| 三菱 MINICAB EV 2シーター BEV・ | 事業用 78.2万円〜 |
| 三菱 MINICAB EV 4シーター BEV・ | 事業用 81.5万円〜 |
| 三菱 23MY eKクロス EV BEV・ | 事業用 77.3万円 |
| 三菱 23MY eKクロス EV BEV・ | 事業用 77.3万円 |
| 三菱 23MY eKクロス EV BEV・ | 事業用 77.3万円 |
| 三菱 25MY eKクロス EV BEV・ | 事業用 78.6万円 |
| 三菱 25MY eKクロス EV BEV・ | 事業用 78.6万円 |
| 三菱 25MY eKクロス EV BEV・ | 事業用 78.6万円 |
| 三菱 27MYeKクロス EV BEV・ | 事業用 72.6万円 |
| 三菱 27MYeKクロス EV BEV・ | 事業用 72.6万円 |
| 三菱 27MYeKクロス EV BEV・ | 事業用 72.6万円 |
| 日産 クリッパーEV 2シーター BEV・ | 事業用 100万円 |
| 日産 クリッパーEV 4シーター BEV・ | 事業用 100万円 |
| 日産 日産 BEV・ | 事業用 75.8万円〜 |
| 日産 日産 BEV・ | 事業用 75.8万円〜 |
| 日産 日産 BEV・ | 事業用 81.1万円 |
| 日産 日産 BEV・ | 事業用 75.8万円〜 |
| ホンダ N-VAN e:G BEV・ | 事業用 78.2万円 |
| ホンダ N-VAN e:L2 BEV・ | 事業用 78.2万円 |
| ホンダ N-VAN e:L4 BEV・ | 事業用 78.2万円 |
| ホンダ N-VAN e:FUN BEV・ | 事業用 78.2万円 |
| ホンダ N-ONE e:G BEV・ | 事業用 64.4万円 |
| ホンダ N-ONE e:L BEV・ | 事業用 64.4万円 |
| 軽自動車(トラック) | |
| HW ELEMO-K SPECⅡ BEV・ | 事業用 100万円 |
出典: 同じデータシートの「基準額算出」シートの全186行(2026年11月5日に取得)。メーカーはシートの B 列(メーカーの略称)、通称名・型式はシートの表記のまま(型式の「fumei」もシートの表記)。車名の列(シャシのメーカーの名前など)は表に入れていない。型式は「型式(左側)」と「型式(右側)」をハイフンでつないだ。額の幅は、同じ通称名の行の最小と最大
基準額は価格差の2/3・1/2・3/4をベースにした額
基準額の決め方は、Q&A が名指しする「商用車等の電動化促進事業(トラック)実施要領」(改正 令和8年2月2日環水大モ発第2602021号)の別表第1に書かれている。電気自動車の基準額は、同規模・同等仕様で車両登録時点の最新の燃費基準に適合したガソリン又はディーゼル自動車(標準車両)の価格と、導入する車両の経費との差額について、「差額(注4)の 2/3 をベースに、補助事業者が必要と認めた額」とされ(実施要領の第2は補助金の交付決定を受けた者を「補助事業者」と定めており、公募要領の冒頭によると、この補助金の交付決定を環境省から受けたのは機構である。そのため、ここでの補助事業者は機構にあたる)、プラグインハイブリッド自動車は差額の1/2、燃料電池自動車と水素内燃機関型自動車は差額の3/4をベースにした額になる。交付額は、総事業費から寄付金その他の収入額を控除した額と基準額を比べて少ない方の額で、1,000円未満の端数は切り捨て、別途、上限額を定めることができる。
出典: 環境優良車普及機構のサイトに掲載の「商用車等の電動化促進事業(トラック)実施要領」(改正 令和8年2月2日環水大モ発第2602021号・PDF)の別表第1の第4欄・第5欄(2026年11月5日に取得。表は6頁を画像にして読んだ)
標準車両の価格は、実施要領の注3によると、車両製造事業者からの報告で把握された車両価格である。注4は、標準車両の価格と導入する車両の経費との差額を、原則として、架装物等動力構造以外の部分の変更に係る費用を除いて算定するとしている。環境省の制度概要は、基準額を、電動車両と従来車両(ディーゼル車両等)の価格差等を起点に、電費向上に資する機能などの評価の結果等に応じて増減させた金額としている。Q&A の説明も、基準額は「導入車両と同等のガソリン又はディーゼル自動車の価格との差額に補助率を乗じた額です」というものである。
値引きがある場合、公募要領は、基準額から次の額を差し引くと定めている。値引額は、事前に登録された車両本体価格から補助対象経費を減じた額で、値引がない場合は0円と書く。Q&A によると、メーカーオプションやディーラーオプションは車両本体の価格に含まれない。
| 区分 | 基準額から差し引く額 |
|---|---|
| 電気自動車 | 値引額×2/3 |
| プラグイン ハイブリッド自動車 | 値引額×1/2 |
| 燃料電池自動車 又は水素内燃機関型 自動車 | 値引額×3/4 |
出典: 環境優良車普及機構「令和7年度補正予算 商用車等の電動化促進事業(トラック)公募要領」(令和8年11月1日)の「4.補助額等 (1)トラック ②」の表(2026年11月5日に取得)
出典: 基準額はデータシート、差し引きの率は公募要領の「4.補助額等」。値引きの30万円は編集部が置いた例で、実際の値引額は購入する車両メーカー・販売店に確かめて書く
公募要領は、過去の「商用車の電動化促進事業」などを使って令和7年3月末時点で電動車を保有台数の5%以上入れている事業者(省エネ法導入目標既達事業者)について、「GX 市場創造への積極的な取組についての計画等」を出した場合に限り、計画の内容に応じて基準額と差し引きの後の額を超えない範囲で個別に交付額を決めるとしている。計画等の内容が不十分な場合には、交付決定は行われない。
電動トラックの補助金はいつまで?(単年度申請は2027年1月15日・予算の残り・交付決定の後の期限)
単年度申請と複数年度申請の受付期間は令和8年4月24日から令和9年(2027年)1月15日までで、トラックだけを申請する場合は、車両も令和8年2月2日から令和9年1月15日までに新車新規登録(軽自動車は新車新規検査)を受けている必要がある。LEVO の Q&A によると、単年度(通常)申請では、車両の登録が1月15日までにできない場合、補助金は支給されない。Q&A は、購入費用の支払いを補助事業の完了・完了実績報告・概算払請求までに済ませ、事業の完了を1月15日までに行うよう求めている。ただし、1月15日までに請求書で支払額が確定して支払手続きが完了していても、経理処理の都合で支払いが難しい場合は、支払いが完了した時点ですぐに領収証を出せばよいとしている。
- 4.24受付の開始令和8年。新車新規登録の期間は2月2日から
- 11.2公募要領の一部改正データシートも同じ日に更新
- 1.15単年度申請の受付の終わり令和9年。トラックだけの申請の登録もこの日まで
- 2.12実績報告書の提出の期限(遅くとも)令和9年。完了から30日を経過した日と早いほう(購入済みで申請した場合は交付決定の日から)
- 3.31国庫債務負担行為の受付の終わり令和9年。11月2日の改正で加わった
出典: 環境優良車普及機構「令和7年度補正予算 商用車等の電動化促進事業(トラック)公募要領」(令和8年11月1日)の「3.注意事項」「7.申請受付」と、同「令和7年度補正予算 商用車等の電動化促進事業(トラック)共通Q&A・車両Q&A・充電Q&A」(2026年11月5日に取得)。日付は令和8年(2026年)〜令和9年(2027年)
予算額は、事業のページと公募要領に「約175億円【国庫債務負担行為 約20億円】」(事業のページは車両及び充電設備の総額と注記)と書かれており、申請台数に原則として制限は無い。LEVO の事業のページは、令和8年10月30日現在の受付状況を次のように掲げている。
出典: 環境優良車普及機構「令和7年度補正予算 商用車等の電動化促進事業」(事業のページ・受付状況 令和8年10月30日 現在。2026年11月5日に確認)
受付は原則として申し込み順で、予算の残額が2割程度に達した場合には、LEVO がそのことをホームページで公表した日以降は、申し込み順の審査をやめ、その日から30日後までに申し込みのあった申請をまとめて審査する。予算残額を超える申請があった場合には、初めて申請を行う者や、脱炭素先行地域に選定された地域内の事業所等に導入する者を優先して採択するなど、総合的に判断して決める。30日がたっていなくても、受付期間の終了日の1月15日を過ぎた場合は、その日までの申請を対象に審査する。上記の対応の後も予算の残額がある場合の扱いは、執行団体のホームページで知らせるとしている。
「予算残額を超える申請があった場合、以下を優先して採択するなど総合的に判断して決定します。①初めて申請を行う者②脱炭素先行地域に選定された地域内の事業所等に導入する者」環境優良車普及機構 予算の残額が2割程度に達した場合についてのご案内(2026年8月26日)
同じ案内は、交付申請から交付決定までの日数が通常より長くかかる場合があるとしている。Q&A によると、交付決定は、書類に不備・不足が無く受け付けた日から30営業日以内が目安で、審査に時間を要するものや申請が集中した場合は、この限りではない。交付規程の第7条第2項は、交付申請書が到達してから交付決定までに通常要すべき標準的な期間を30日と定めており、Q&A の「30営業日」と数え方の書き方が違う。
交付決定の後の期限は、補助事業の完了(中止又は廃止の承認を受けた場合を含む)の日から数え、交付申請のときに車両を購入済みだった場合は、交付決定の日から数える(交付規程 第11条第1項)。公募要領と交付規程は、その日から起算して30日を経過した日と、完了した日の属する年度の2月12日の、いずれか早い日までに完了実績報告書を出すよう求めている。令和8年度に完了する単年度の事業では、遅くとも令和9年2月12日になる。
自分の車は対象?(車両総重量2.5トン・事業用と自家用・軽の黒ナンバー・中古)
対象は、環境省の事前登録を受けて LEVO の一覧に載っている新車のトラック(BEV・PHEV・FCV・水素内燃機関型自動車)で、車両総重量2.5トン超の車両は事業用と自家用の両方、2.5トン以下の車両は事業用だけが対象になる(中古新規登録車・新古車は対象外で、割賦・ローンでの購入は公募要領では対象外・完済した場合の扱いは後述)。公募要領は、反復・継続した走行が見込まれない場合(短期間の実証運行等)を補助の対象にしないとしている。車両は、次の条件をすべて満たす必要がある。
| 条件 | 対象になる車 |
|---|---|
| 事前登録 | LEVO の一覧 |
| 動力の種類 | BEV・PHEV・FCV・ |
| 車両総重量と 事業用・自家用 | 2.5トン超は |
| 新車 | 新車新規登録 |
| 登録の期間 | トラックだけの申請は |
| 買い方 | 購入かリース |
| ほかの補助 | 国の他の補助金を |
出典: 環境優良車普及機構「令和7年度補正予算 商用車等の電動化促進事業(トラック)公募要領」(令和8年11月1日)の3.・6.・14.と、同「令和7年度補正予算 車両を申請される方」・同「令和7年度補正予算 商用車等の電動化促進事業(トラック)共通Q&A・車両Q&A・充電Q&A」の車両Q&A(2026年11月5日に取得)。表の欄は編集部の要約
買い方について、公募要領の「6.申請者」は「割賦・ローンにより販売された車両及び充電設備等は対象となりません」とし、「14.注意事項(2)」は「完了実績申請日までに決済されない手形や、割賦・ローンといった購入形態は補助対象となりません」と書いている。Q&A の答えも、購入とリースのいずれも認め、割賦・ローンでの購入は認めないというものである。一方で、LEVO の軽貨物 EV の案内は、申請日までに決済されない手形や電子債権、割賦といった購入形態を補助対象外としつつ、「この購入形態で完了実績報告書申請日までに決済・完済された場合、完済を証明する書類が添付されていれば補助申請が可能です」と書き、ローン(銀行融資等)で車両を一括支払いで購入し、抵当権等が車両に付される場合は連絡するよう求めている。交付規程の第5条第2項は、取得する財産に抵当権を設定しようとする場合に、様式第1(その10の1)で機構の承認を受けるよう定めている。完済したときの例外は軽貨物 EV の案内の記載で、トラックに同じ扱いが当たるかは、編集部では確認できていない(2026年11月5日時点)。割賦やローンで買う予定の事業者は、完済の時期と抵当権の扱いを、申請の前に機構に確かめておく必要がある〈推論〉。
車両総重量は、自動車検査証記録事項(写し)等で確かめる。公募要領は、自動車検査証記録事項(写し)の型式が不明と記載された車両については、事前登録を行った自動車と主要諸元が同一であることを確認した書面等を添付するよう求めている。Q&A によると、車両総重量2.5トン超の EV トラックを自家用(レンタカーを含む)として使う場合は交付申請ができ、2.5トン以下の自家用トラックは申請できない。
新車で黒ナンバー(事業用)に登録した軽だけが対象・N-VAN e: は78.2万円
軽の EV は、荷物を運ぶ事業用(黒ナンバー)として新車新規登録(新車新規検査)を受けた車両が対象で(事前登録を受けて LEVO の一覧に載る車両に限る)、データシートでは、N-VAN e: の4グレードがそれぞれ事業用78.2万円、eエブリイの2つの行とクリッパーEV の10行がいずれも事業用100万円である。
軽自動車について、LEVO の「軽貨物EV車両を導入予定の事業者様へ」(2026.08.21改)は、補助の対象の軽車両を荷物を運ぶ事業用(黒ナンバー)の車両としている。申請書類には、使用者の経営する事業と車両の用途を書いた書類と、「貨物軽自動車運送事業の届出」(写し)が要る。自家用(黄色ナンバー)で登録してから事業用(黒ナンバー)に変えた車両は、新車新規登録の車両に当たらないため対象外になる。
「新車新規登録の車両が補助対象ですので、自家用(黄色ナンバー)で登録し事業用(黒ナンバー)に変更した車両は補助対象外となります」環境優良車普及機構 軽貨物EV車両を導入予定の事業者様へ
自家用(黄色ナンバー)で使う軽の商用EVは、この補助金ではなく、次世代自動車振興センターの CEV 補助金の対象になり、2027年1月以降の額と受付の終了の見込みは軽商用EVのCEV補助金の記事にまとめている。
自分の会社は申請できる?(運送会社・自家用で使う会社・リース・会社の規模)
申請の対象は、国の目標(目安)等に準じる非化石エネルギー自動車の導入計画を設定している、貨物自動車運送事業者・車両総重量2.5トン超の自家用トラックを業務に使う者・トラックの貸渡しを業とする者などの事業者で、交付申請は自動車検査証上の所有者(リースの場合はリース会社)が行う。公募要領の「2.補助対象事業者」は、交付を申請できる者を次のように挙げている。
- ア 貨物自動車運送事業者
- イ 自家用商用車(トラック等)を業務に使用する者(車両総重量2.5トン超の車両に限る)
- ウ 商用車(トラック等)の貸渡し(リース・レンタル)を業とする者(ア、イ、エ又はキに貸し渡す者に限る)
- エ 地方公共団体
- オ 貨物自動車運送事業の分社等により、自らが50%を超える出資比率で設立した子会社の貨物自動車運送事業者に、自らが所有するトラック車両を貸与する者
- カ トラックと一体的に導入される充電設備等を所有する者(リースの貸渡し先を含む・ア、イ、ウ、エ、オ又はキのトラック車両と一体的に導入される場合に限る)
- キ アからカまでのいずれかに当たる複数の者で構成されるコンソーシアム(共同事業体)
- ク その他環境大臣の承認を得て、機構が適当と認める者
公募要領は、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律に規定する「性風俗関連特殊営業」などを行う事業者と、本補助金の趣旨・目的に照らして適当でないと機構が判断する者は申請できないとしている。交付申請では、非化石エネルギー自動車の区分別導入台数計画書の転換目標が意欲的な目標であることが審査され、申請者(リースの場合は使用者)が使うトラック等の2030年度における非化石エネルギー自動車の使用割合が5パーセント以上であることが確かめられる(車両総重量8トン以下)。
会社の規模について、公募要領に、資本金や従業員の数で補助額や対象を分ける定めは無い(編集部が11月5日に公募要領とQ&Aを「中小」「資本金」で検索した範囲)。規模に関わる定めは、地球温暖化対策推進法の算定・報告・公表制度で公表された令和4年度の CO2 排出量が20万トン以上の者(多排出者・地方公共団体を除く)に、交付申請日までに CO2 排出削減の取組の実施の表明を求める項目である。GX リーグに参加する者は、取組を実施するものとみなされる。
| 緑ナンバーの 運送会社 | 貨物自動車運送事業者 |
|---|---|
| 車両総重量2.5トン | |
| 自家用で トラックを 使う会社 | 車両総重量2.5トン超の |
| 基準額は | |
| リースで 入れる 事業者 | 申請者は |
| リース料から | |
| 契約期間は | |
| 黒ナンバーの 軽貨物 | 事業用の |
| 貨物軽自動車 | |
| 自家用の軽 (黄ナンバー) | この補助金の |
| 電動車を すでに5%以上 入れた事業者 | 計画等を出した |
| CO2排出量 20万トン以上 | 交付申請日までに |
出典: 環境優良車普及機構「令和7年度補正予算 商用車等の電動化促進事業(トラック)公募要領」(令和8年11月1日)・同「令和7年度補正予算 商用車等の電動化促進事業(トラック)共通Q&A・車両Q&A・充電Q&A」・同「商用車等の電動化促進事業(トラック)の補助事業を利用し軽貨物EV車両を導入予定の事業者様へ」をもとに編集部が整理(2026年11月5日に確認)
リースについて、公募要領は、補助金の交付申請を行える者を自動車検査証上の所有者とし、使用者ではないため、特にリースの場合は注意するよう書いている。購入の場合は、所有者と使用者が同じ事業者であることが申請の要件になる。ファイナンスリースを使う場合は、ファイナンスリース事業者を代表事業者とし、補助対象事業者に当たる事業者との共同申請になる。Q&A によると、補助金はリース会社に振り込まれ、リース会社は月額のリース料金に補助金を反映させる必要があり、使用者に一括で支払うことは認められていない。
11月2日の公募要領の改正で何が変わった?(国庫債務負担行為の申請は3月31日まで)
LEVO が2026年11月2日に案内した公募要領の一部改正では、国庫債務負担行為を活用した申請の受付期間が令和9年3月31日までになり、その対象の車両の新車新規登録の期間の始まり(改正前は令和9年4月1日から)が消えた。編集部が新旧の本文を突き合わせた範囲では、単年度申請・複数年度申請の受付期間(令和9年1月15日まで)、補助額の決め方、対象の事業者と車両の区分、処分制限期間の定めは、改正の前後で同じである。編集部は、改正後の公募要領(表紙の日付は令和8年11月1日)と改正前の版(表紙の日付は令和8年4月22日)の本文を機械で突き合わせ、違いを次の表にまとめた。
| 項目 | 改正前と改正後 |
|---|---|
| 受付期間 | 改正前: トラック・ 改正後: 単年度申請・ |
| 予算の残額が 2割程度に 達したとき | 改正前: 申請の全体に 改正後: 「(1)については」 |
| 国庫債務負担行為の 対象の車両の 新車新規登録 | 改正前: 令和9年4月1日から 改正後: 令和9年12月17日まで |
出典: 環境優良車普及機構「令和7年度補正予算 商用車等の電動化促進事業(トラック)公募要領」(令和8年11月1日・PDF)と、同じ公募要領の改正前の版(令和8年4月22日。Internet Archive の 2026年6月7日の保存)の本文を編集部が比べた(2026年11月5日)。表の欄は編集部の要約
国庫債務負担行為を活用した申請は、単年度で事業を行うことが難しいときに、当年度内に事業が終わらず翌年度に終わる場合でも申請できる仕組みで、補助金の支払いは令和9年度に行われる。対象は、地方公共団体又は公営企業体が使用するもの、燃料電池自動車、水素内燃機関型自動車、塵芥車、冷凍・冷蔵架装車その他契約から納車までに長期間を要する車両と、これと一体的に導入される充電設備等に限られ、申請する場合は、余裕を持って必ず事前に機構に相談するよう求められている。予算額の欄には、約175億円に添えて【国庫債務負担行為 約20億円】と書かれている。
「なお、国庫債務負担行為による補助の対象となる車両は、令和9年12月17日(金)までに新車新規登録(軽自動車については、新車新規検査)される車両であって、自治体又は公営企業が使用するもの、燃料電池自動車、水素内燃機関型自動車、塵芥車、冷凍・冷蔵架装車その他契約から納車までに長期間を要する車両とします。」公募要領(令和8年11月1日) 3.(1)トラック
環境省の制度概要(令和7年度(補正予算))は、国庫債務負担の対象を「令和9年4月1日以降に新車として新規登録される車両」と書いており、改正前の公募要領と同じ期間の書き方のままである。改正後の公募要領の書き方では、令和9年3月31日までに新車新規登録を受ける冷凍・冷蔵架装車などの車両も、国庫債務負担行為を活用した申請の対象の期間に入る〈推論〉。LEVO の事業のページの「受付期間」の欄は、11月5日の時点で「令和8年4月24日(金)~令和9年1月15日(金)」の1行のままである。改正後の公募要領と、事業のページ・環境省の制度概要の書き方が食い違っているため、国庫債務負担行為を活用した申請を考える事業者は、機構に確かめる必要がある。
同じ11月2日には、車両の Excel データシートも、事前登録された補助対象車両の追加に伴って更新され、LEVO はそれ以降の申請に更新後のデータシートを使うよう求めている。どの車両が加わったかは、改正前のデータシートを編集部が入手できなかったため、確認できていない(2026年11月5日時点)。
「事前登録された補助対象車両の追加に伴い、Excelデータシートを更新いたしました。」環境優良車普及機構 車両に係るExcelデータシートを更新いたしました(2026年11月2日)
申請の手順は?(交付申請から補助金の入金まで)
手順は、車両が一覧にあるかを確かめてから、交付申請 → 交付決定 → 完了実績報告と精算払請求 → 交付額の確定と振込の順に進み、車両の購入・登録は交付決定の前でもよい(第三者の改造による改造車を除く)。トラックだけを申請する場合は、車両を購入した後に申請する「単年度申請(購入後)」の形もある(充電設備等は購入後の申請が認められない)。公募要領と Q&A によると、トラックだけを申請する場合の流れは次のとおりである。
- 入れる車両が、LEVO の「事前登録された補助対象車両情報」とデータシートに載っているかを確かめる。載っていない車両は申請できない
- 交付申請の書類をそろえる。様式第1(その11)の非化石エネルギー自動車の区分別導入台数とその割合(計画)が要り、必要な書類は「提出資料総括表」に載っている。書類がそろわないと受付はされない
- 交付申請を出す。原則は電子申請(jGrants か電子メール)で、電子申請が行えない場合は郵便(当日消印有効)・信書便・持参でもよい。jGrants には gBizID が要り、ID の取得には2〜3週間かかる
- 機構の審査を経て、交付決定通知書が届く(Q&A の目安は、不備・不足なく受け付けた日から30営業日以内)。車両の購入は交付決定の前でもよいが、交付決定の通知を受けていない場合は補助金は交付されない。第三者の改造による改造車と充電設備等は、交付規程に定める場合を除き、交付決定の前に発注等をした経費は対象にならない
- 車両の購入・支払いと新車新規登録(軽は新車新規検査)を済ませ、完了から30日を経過した日と年度の2月12日の早いほうまでに、完了実績報告書と精算払請求書を出す。交付申請のときに車両を購入済みだった場合、30日は交付決定の日から数える(交付規程 第11条第1項)。自動車検査証記録事項(写し)・請求書(写し)・領収書(写し)などを添える
- 機構の審査の後に交付額確定の通知が届き、補助金が振り込まれる。車両にはステッカーを貼り、新車新規登録日以降、月別の走行距離・稼働日数等の報告と、年度終了後30日以内の事業報告書の提出が続く
出典: 環境優良車普及機構「令和7年度補正予算 商用車等の電動化促進事業(トラック)公募要領」(令和8年11月1日)の3.・7.・11.・12.・13.と、同「令和7年度補正予算 商用車等の電動化促進事業(トラック)共通Q&A・車両Q&A・充電Q&A」(2026年11月5日に取得)
Q&A によると、車両の交付申請時に書いた値引額と注文時の値引額が違った場合、交付決定の前であれば、交付申請を取り消して再申請が必要になる。交付決定の後に値引額が大きくなった場合は、交付決定額が減額になる。消費税は原則として補助対象経費から除いて補助金額を計算し、免税事業者や簡易課税制度を選んでいる事業者などは、消費税を補助対象経費に含めて計算できる。
補助を受けたトラックを売る・入れ替えるときは?(処分制限期間3〜5年)
補助を受けたトラックは処分制限期間(運送事業用又は貸自動車業用のトラックは最大積載量2トン超が4年・2トン以下が3年、一般用のトラックは5年)のあいだ持ち続ける必要があり、その間に売却・合併等で所有者(リースの場合は使用者)を変える場合は、原則として補助金を返すことになる。公募要領の注意事項は、申請時において処分制限期間内に使用者の変更が予定され、計画が示される場合は、財産処分の対象とはならない場合があるとして、事前に機構に相談するよう求めている。軽自動車の処分制限期間は、LEVO の軽貨物 EV の案内では3年間である。
「その間に売却・合併等で所有者(リースの場合は使用者)を変更する場合は、原則として、補助金を返還していただくことになりますので、ご留意方お願いいたします(ただし、申請時において、処分制限期間内に使用者の変更が予定されており、計画が示される場合は財産処分の対象とはならない場合があります。事前に機構にご相談ください)」公募要領(令和8年11月1日) 14.注意事項(3)
Q&A は、処分制限期間内に廃車や譲渡等により車両を持たなくなった場合も、補助金の返還が生じるとし、事前に必ず機構に届け出るよう求めている。車両総重量2.5トン超の車両を事業用から自家用に変える場合と、2.5トン以下の車両を事業用から自家用に変える場合は財産処分に当たり、2.5トン超の車両を自家用から事業用に変える場合は財産処分にならない。社名変更等で使用者名が変わるだけなら返還の手続きは無いが、合併や事業統合で所有者(リースの場合は使用者)が別法人になる場合は財産処分に当たることがある。機構の承認を得ずに処分を行ったことが判明した場合は、補助金の全額の返納が必要な場合もある。交付規程の第8条第1項第十四号は、財産処分に係る承認申請、承認条件その他必要な事務手続を、環境省の「環境省所管の補助金等で取得した財産の処分承認基準について」(平成20年5月15日)に準じて行うとし、同基準の第4に定める財産処分納付金について、機構が定める期限内に納付がない場合は延滞金を徴するとしている。この承認基準は編集部では開いていないため(2026年11月5日時点)、返す額の計算はこの記事では扱わない。
リースで入れた車両で事業を続けられなくなった場合も、処分制限期間内であれば補助金の全部又は一部の返還が生じ、Q&A によると、返還は車両を保有する代表申請者のリース会社が行う。リース契約の期間は処分制限期間以上が必要で、運送事業用又は貸渡事業用の車両は積載量2トン以下が3年以上・2トン超が4年以上、一般用の車両は5年以上の契約期間が求められる。
Q&A では、今のディーゼル車の廃車は条件ではない
Q&A によると、入れ替えのときに、今使っているトラックを廃車にする必要は無い。Q&A は、低炭素型ディーゼルトラック普及加速化事業のように廃車を伴う申請は無いのかという問いに、「廃車を伴う申請はありません。」と答えている。今の車を使い続けるか、売るか、下取りに出すかは、この補助金の申請とは別に決められる。いま乗っているディーゼルの小型トラックの相場は、エルフ・キャンター・デュトロの車種ページに年式・走行距離ごとにまとめている。
編集部の見方
予算の残りと改正から読めること
01
2割の線までは申し込み順
10月30日現在の残額は109.32億円で、約175億円の62.5%にあたる(編集部の計算)。残額が2割程度に達した場合には、LEVO が公表した日以降、30日後までの申請をまとめて審査し、予算残額を超える申請があった場合は初めて申請する者などが優先される。
2割の線に届くまでは申し込み順の審査が続くため、1月15日までに登録できる車両の見積りと書類がそろっている事業者は、書類がそろった時点で申請するほうが、受付の打ち切りの影響を受けにくい〈推論〉。Q&A の交付決定の目安は30営業日以内で、jGrants を使う場合は gBizID の取得に2〜3週間かかる。
02
納車の遅い車は先に機構へ
11月2日の改正で、国庫債務負担行為を活用した申請の受付期間は3月31日までになり、対象の車両の登録の期間の始まりの日の書き方が消えた。一方で、事業のページの受付期間の欄と環境省の制度概要は、改正前と同じ書き方のままである。
冷凍・冷蔵架装車や塵芥車のように1月15日までの登録が難しい車両は、単年度申請の締め切りを過ぎた後の扱いを公募要領だけで判断せず、見積りの段階で機構に相談しておくほうがよい〈推論〉。編集部は、LEVO が事業のページの受付期間や Q&A を改めた時点でこの記事を更新する。
出典: 環境優良車普及機構「令和7年度補正予算 商用車等の電動化促進事業」(事業のページ・受付状況 令和8年10月30日 現在)・同「令和7年度補正予算 商用車等の電動化促進事業(トラック)公募要領」(令和8年11月1日)・同「令和7年度補正予算 商用車等の電動化促進事業(トラック)共通Q&A・車両Q&A・充電Q&A」・環境省「商用車等の電動化促進事業の概要」。いずれも2026年11月5日に確認
まとめ
- 国の電動トラックの補助金(令和7年度補正「商用車等の電動化促進事業(トラック)」)の額は、環境優良車普及機構が車両ごとに公表した基準額が上限で、値引きがあると基準額から差し引かれる。
- 11月2日更新の車両のデータシートの186行では、新車のエルフ EV が事業用484.6万円〜768.8万円、eCanter が事業用504.6万円〜797.2万円、デュトロZ EV が事業用494.2万円〜507.7万円で、自家用(車両総重量2.5トン超に限る)は同じ型式の事業用より11.2万円低い。
- 単年度申請の受付と、トラックだけを申請する場合の新車新規登録の期間は2027年1月15日までで、予算約175億円の残額は10月30日現在で109.32億円である。
- 11月2日の公募要領の一部改正で、地方公共団体又は公営企業体が使用するもの・燃料電池自動車・水素内燃機関型自動車・塵芥車・冷凍・冷蔵架装車その他契約から納車までに長期間を要する車両に限る国庫債務負担行為を活用した申請の受付期間は令和9年3月31日までになった。
- 対象は事前登録された新車の BEV・PHEV・FCV・水素内燃機関型自動車(中古新規登録車・新古車は対象外で、割賦・ローンでの購入は公募要領では対象外・完済した場合の扱いは機構に確認)で、車両総重量2.5トン以下は事業用だけが対象になり、処分制限期間(3〜5年)のうちに売ると原則として補助金を返すことになる。
よくある質問
電動トラックの補助金は1台いくら?
補助額の上限は車両ごとの基準額で、環境優良車普及機構(LEVO)の車両のデータシート(2026年11月2日更新)では、新車のエルフ EV が事業用484.6万円〜768.8万円、eCanter が事業用504.6万円〜797.2万円、デュトロZ EV が事業用494.2万円〜507.7万円です。車両本体価格が値引きされていると、電気自動車は値引額の2/3、プラグインハイブリッド自動車は1/2、燃料電池自動車と水素内燃機関型自動車は3/4が基準額から差し引かれます。基準額は、実施要領の別表第1で、標準車両(同等のガソリン又はディーゼル自動車)の価格との差額の2/3(電気自動車)・1/2(PHEV)・3/4(FCV・水素内燃機関型)をベースに機構が必要と認めた額とされ、Q&A は値引等により実際の補助額が変わる可能性があるとしています。
申請はいつまで?予算がなくなったら終わる?
単年度申請・複数年度申請の受付は令和9年(2027年)1月15日まで(国庫債務負担行為を活用した申請は3月31日まで)で、この単年度申請・複数年度申請の側に限り、予算の残額が2割程度に達した場合は、LEVO が公表した日から30日後までの申請をまとめて審査する扱いに変わり、その後も予算の残額がある場合の扱いは LEVO がホームページで知らせるとしています。受付の始まりは令和8年4月24日で、トラックだけを申請する場合の新車新規登録も1月15日までに受ける必要があります。予算は約175億円で、10月30日現在の残額は109.32億円です。まとめて審査した申請が予算残額を超えた場合は、初めて申請する者や脱炭素先行地域の事業所等に導入する者を優先して採択します。
自家用(白ナンバー)のトラックでも対象?
車両総重量2.5トン超のトラックは、自家用(レンタカーを含む)でも申請できます。車両総重量2.5トン以下の車両は事業用だけが対象で、2.5トン以下の自家用のトラックは申請できません(どちらの重さでも中古新規登録車・新古車は対象外で、割賦・ローンでの購入は公募要領では対象外・完了実績報告書の申請日までに完済した場合の扱いは機構に確認)。データシートでは、自家用の基準額は同じ型式の事業用より11.2万円低くなっています(62組すべて・編集部の計算)。
軽のEVバンも対象?黒ナンバーと自家用の軽の違いは?
この補助金の対象になる軽は、荷物を運ぶ事業用(黒ナンバー)として新車新規登録(新車新規検査)を受けた車両です。自家用(黄色ナンバー)で登録してから事業用(黒ナンバー)に変えた車両は対象外になり、データシートの軽自動車の60行はすべて事業用の行です。自家用で使う軽の商用EVは、次世代自動車振興センターのCEV補助金の対象で、額と期限は別の記事にまとめています。
リースで入れる場合は誰が申請する?
交付申請は自動車検査証上の所有者が行い、リースの場合はリース会社が申請者になります。リース会社は補助金相当額を減じたリース料金を設定する必要があり、Q&A は補助金を使用者に一括で支払うことを認めていません。リースの契約期間は処分制限期間以上が必要で、運送事業用又は貸渡事業用の車両は最大積載量2トン以下が3年以上、2トン超が4年以上、自家用の車両(貸渡しを除く)は5年以上です。
今のディーゼル車を廃車にしないと申請できない?
LEVO の Q&A(2026年11月5日に確認)では、廃車は条件になっていません。LEVO の Q&A は、低炭素型ディーゼルトラック普及加速化事業のような廃車を伴う申請は無いかという問いに「廃車を伴う申請はありません。」と答えています。今の車をそのまま使い続けるか、売るか、下取りに出すかは、この補助金の申請とは別に決められます。
補助を受けたトラックを途中で売るとどうなる?
処分制限期間のあいだに売却・合併等で所有者(リースの場合は使用者)を変えると、原則として補助金を返すことになり(申請時に処分制限期間内の使用者の変更が予定され、計画が示される場合は、財産処分の対象とはならない場合があります)、事前に機構の承認を受ける必要があります。期間は、運送事業用又は貸自動車業用のトラックが最大積載量2トン超で4年、2トン以下で3年、一般用のトラックが5年で、廃車にした場合と、事業用(緑ナンバー)から自家用に変えた場合も返還の対象です。交付規程は、財産処分の承認条件と納付金を環境省の「財産処分承認基準」に準じて扱うとしており、編集部はこの基準を2026年11月5日の時点で開いていないため、返す額の計算はこの記事では扱っていません。
11月2日の改正で何が変わった?
国庫債務負担行為を活用した申請の受付期間が令和9年3月31日までになり、対象の車両の新車新規登録の期間の始まり(改正前は令和9年4月1日から)が消えて、12月17日までになりました。予算の残額が2割程度に達した場合の審査の扱いは、単年度申請・複数年度申請の側だけに当てる書き方になっています。編集部が新旧の本文を比べた範囲では、単年度申請の受付期間(1月15日まで)、補助額の決め方、対象の事業者と車両の区分、処分制限期間は変わっていません。
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出典と参考資料
- 環境優良車普及機構「令和7年度補正予算 商用車等の電動化促進事業(トラック)公募要領の一部改正」2026年11月2日 https://www.levo.or.jp/hojokin/24320/
- 環境優良車普及機構「車両に係るExcelデータシートを更新いたしました」2026年11月2日 https://www.levo.or.jp/hojokin/24341/
- 環境優良車普及機構「電動化・補正予算」(お知らせの一覧) https://www.levo.or.jp/jigyoutype/hosei/
- 環境優良車普及機構「令和7年度補正予算 商用車等の電動化促進事業」(事業のページ・受付状況 令和8年10月30日 現在) https://www.levo.or.jp/subsidy/hoseiyosan-7/
- 環境優良車普及機構「令和7年度補正予算 商用車等の電動化促進事業(トラック)公募要領」(令和8年11月1日・PDF) https://www.levo.or.jp/wp-content/uploads/R7kouboyouryou.pdf
- 環境優良車普及機構「令和7年度補正予算 商用車等の電動化促進事業(トラック)公募要領」(改正前・令和8年4月22日。Internet Archive の 2026年6月7日の保存) https://web.archive.org/web/20260607081622/https://www.levo.or.jp/wp-content/uploads/R7kouboyouryou.pdf
- 環境優良車普及機構「令和7年度補正予算 車両を申請される方」(補助対象となる車両・事前登録された補助対象車両情報) https://www.levo.or.jp/subsidy/hoseiyosan-7/truck-7/
- 環境優良車普及機構「交付申請書類・完了実績報告書類を作成する際のExcelデータシート」(車両・2026年11月2日更新) https://www.levo.or.jp/wp-content/uploads/R7datasheet_t.xlsx
- 環境優良車普及機構「事前登録された補助対象車両情報」いすゞ自動車㈱ https://www.levo.or.jp/wp-content/uploads/isuzu-2.pdf
- 環境優良車普及機構「事前登録された補助対象車両情報」三菱ふそうトラック・バス㈱ https://www.levo.or.jp/wp-content/uploads/fuso-1.pdf
- 環境優良車普及機構「事前登録された補助対象車両情報」日野自動車㈱ https://www.levo.or.jp/wp-content/uploads/hino-3.pdf
- 環境優良車普及機構「令和7年度補正予算 商用車等の電動化促進事業(トラック)共通Q&A・車両Q&A・充電Q&A」(PDF) https://www.levo.or.jp/wp-content/uploads/R7QA.pdf
- 環境優良車普及機構「令和7年度補正予算 Q&A」(ページ) https://www.levo.or.jp/subsidy/hoseiyosan-7/qa-7/
- 環境優良車普及機構「商用車等の電動化促進事業(トラック)の補助事業を利用し軽貨物EV車両を導入予定の事業者様へ」(2026.08.21改・PDF) https://www.levo.or.jp/wp-content/uploads/R7keikamotsudounyuu.pdf
- 環境優良車普及機構「令和7年度補正予算 商用車等の電動化促進事業 予算の残額が2割程度に達した場合についてのご案内」2026年8月26日 https://www.levo.or.jp/hojokin/23928/
- 環境優良車普及機構のサイトに掲載の「商用車等の電動化促進事業(トラック)実施要領」(改正 令和8年2月2日環水大モ発第2602021号・PDF) https://www.levo.or.jp/wp-content/uploads/R7jisshiyouryou.pdf
- 環境優良車普及機構「令和7年度補正予算脱炭素成長型経済構造移行推進対策費補助金(商用車等の電動化促進事業(トラック))交付規程」(令和8年4月22日・PDF) https://www.levo.or.jp/wp-content/uploads/R7koufukitei.pdf
- 環境省「令和7年度(補正予算)商用車等の電動化促進事業に係る車両(トラック・タクシー・バス)及び建設機械の事前登録受付の開始について」 https://www.env.go.jp/air/car/commercial_vehicles/post/R7_01.html
- 環境省「商用車等の電動化促進事業の概要」(令和7年度(補正予算)制度概要・PDF) https://www.env.go.jp/content/000377641.pdf
アイキャッチの画像: AIで生成したイメージです(実在の車両・現場の写真ではありません)


